第18章 輸血・骨髄移植

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クリオ製剤 [英]cryoprecipitate
寒冷沈殿反応を受けた正常血漿に生じる沈殿物から製造された抗血友病血液製剤。
クロス [英]cross-matching 交叉試験法
血液銀行 [英]blood bank
全血製剤、血液成分製剤は血液銀行から供給される。
血液製剤 [英]blood products, blood preparations
ヒトの血液を原料として製造した製剤で、CPD加新鮮血液、ヘパリン加新鮮血液、保存血などの全血製剤、血液を赤血球、血小板、血漿といった成分に分けてつくった血液成分製剤、ヒト血液を原料として血漿を分画してグロブリン、アルブミン等に分画濃縮した血漿分画製剤の3種に分類される。
血小板輸血 [英]platelet transfusion
臍帯血移植 [英]umbilical cord blood transplantation
臍帯血を造血幹細胞源として患者に移植することを臍帯血移植という。赤ちゃんのへその緒(臍帯=さいたい)や胎盤に残った血液を臍帯血という。臍帯血は造血幹細胞を大量に含んでいる。
自家骨髄移植 [英]bone marrow transplantation
大量化学療法や全身放射線照射を行う前に骨髄を採取して凍結保存しておき、治療後白血病が死に絶える時期に骨髄細胞を戻してやる治療法で、腫瘍性クローンを根絶させねば治療効果が得られない慢性骨髄性白血病等に効果がある。最近は末梢血中の幹細胞移植も行われている。
自己血(じこけつ) [英]autotransfusion 自己血輸血
(関)[英]autologous transplantation 自家移植
輸血を予測してあらかじめ自己の血液を貯血しておき、必要時に輸血すること。通常は、外科手術に際して、術前に自己血を採取し保存しておいて、手術の際に患者に戻す方法が最も利用価値が高い。血液の保存は、抗凝固剤としてCPD液を用いて4℃で冷蔵保存する方法が簡便なので広く用いられている。 CPD液は有効期限が21日間と定められているので、冷蔵保存する自己血の保存期間もこの場合最大21日になる。術前3週間という限られた期間内に最大量の採血を可能にするためにEPO(エリスロポエチンerythropoietin)投与を併用することは極めて有用である。
◇これまで主に外科系の領域で同種血輸血が担癌症例の術後再発率を高める、あるいは予後に負の影響を及ぼすことを示唆する成績が発表されている(1998.3.14第11回日本自己血輸血学会総会ランチョンセミナーより)。
赤血球濃厚液 [英]packed red cells
全血 [英]whole blood 全血液製剤
採血された血液を成分に分けず、血漿と赤血球をそのまま含んだ製剤である。赤血球成分と血漿成分とを同時に必要な限り適応になる。
全血輸血 [英]whole blood transfusion
造血幹細胞 [英]hemopoietic stem cell
代用血液 [英]blood substitute
代用血漿 [英]blood plasma substitute, plasma expander
多血小板血漿(PRP) [英]platelet rich plasma
ドナー [英]donor
提供者(反)[英]recipient
輸血 [英]blood transfusion
輸血には、受血者本人からの自家輸血(autologous blood)と他人からの同種輸血(homologous blood)がある。主に後者が用いられる。出血のような急性貧血の場合、600m1の出血までは輸液で対応し、それ以上1200mlまでは濃厚赤血球を、そして、1200mlを超える出血の場合にはじめて全血製剤を併用する。
【輸血量算定法】
①Hbを用いる方法
輸血必要量=(目標Hb量%一患者Hb量%)×体重(kg)
②Htを用いる方法
輸血必要量=(目標Ht量%一患者Ht量%)×2.2×体重(kg)
③赤血球数を用いる方法
輸血必要量=1.5×(目標赤血球数一患者赤血球数) / 100     
④血漿蛋白を用いる方法
輸血必要量=[目標血漿蛋白(g/100ml)一患者血漿蛋白(g/100ml)]×13ml ×体重(kg)
【血小板輸血】
血小板輸血の効果は、PCの1単位に含まれる血小板数が2~3×(10の10乗)個として、下記の計算を参考に予測する。
予測増加値(/μg)=輸血された血小板数 / 循環血液量(ml)×2/3×(10のマイナス3乗)

          

【輸血時の注意点】
・血液製剤と注射液やブドウ糖との混合は溶血や凝血を起こすので避ける。生理食塩水等の電解質輸液で血管確保を行うか、ルート内をこれらの液で満たしてから輸血を開始する。
・他の薬剤との混合を避けるため、輸液専用の末梢ルートを確保することが望ましい。
・原則的には、5-10ml/kg/時程度が通常時の基準である。
・急速輸血で成人5.Oml/kg/時(小児1.5ml/kg/時)以上で輸血する時は、37℃で加温か必要である。加温器には、ウォーマーコイル、アニメックなどがある。
・輸血開始後10-15分間は15-20滴/分で滴下し、5分間はベッドサイドで観察し(重篤な副作用は輸血開始直後に起こる)、指示された滴下数とする。
・心疾患、高齢者、慢性出血患者への輸血は、1日400ml前後をゆっくり輸血する。
レシピエント [英]recipient 受給者
(反)[英]donor ドナー 
AHF [英]antihemophilic factor 抗血友病因子
AHG [英]antihuman globulin 抗ヒトグロブリン
BET [英]blood for exchange transfusion 合成血
BMT [英]bone marrow transplantation 骨髄移植
骨髄穿刺によって骨髄液を500-1000ml採取し、患者の動脈内に輸注して造血幹細胞を移植すること。
allo-BMT [英]allogeneic bone marrow transplantation 同種骨髄移植
auto-BMT [英]autologous bone marrow transplantation 自家骨髄移植
BV [英]blood volume 血液量
CPD solution [英]citrate phosphate dextrose solution クエン酸・リン酸・ブドウ糖液
抗凝固剤として、ACD液、CPD液、ヘパリン液を加えたものがあるが、現在ではCPD液を加えたものが使用されている。 CPD加血液の場合、ACD加血液に比べ赤血球の保存状態がよく、特に赤血球の2, 3-DPG(diphosphoglycerate)の減り方が少ない。
◇ヘパリン加血液は、体外循環装置を使用した手術や交換輸血の際など特殊な場合に用いられる。
CRC [英]concentrated red cells 濃厚赤血球
FFP [英]fresh frozen plasma 新鮮凍結血漿
FP [英]fresh plasma 新鮮液状血漿
G-CSF [英]granulocyte colony-stimulating factor 顆粒球コロニー刺激因子
末梢血幹細胞(PBSC)は骨髄だけでなく末梢血にもごく少数ながら存在し、骨髄抑制的な癌化学療法後の造血回復期に一過性ながら著明に増加するが、G-CSFを併用するとPBSCの一過性増加はさらに促進される。
Hp-F [英]heparinized fresh whole blood ヘパリン加新鮮血液
LPRC [英]Leukocyte poor red cells 白血球除去赤血球
MAP血 [英]Red Cells M・A・P (RC-M・A・P八赤血球M・A・P「日赤」)
赤血球保存液(MAP液)を添加した日赤の赤血球製剤。 Htは約60%、有効期間採血後42日間である。貧血、手術時、外傷性出血など赤血球の補給を必要とする場合に用いられる。
(関)MAP液[英](mannitol-adenine-phosphate)赤血球保存剤の一つ
◇従来の濃厚赤血球(CRC)の有効期限は、21日間と短く、製剤中に輸血副作用の原因となる白血球、血小板および多量の血漿成分が残存していた(90%以上)。これらの問題点を解決するため、強遠心し、血漿をできるだけ除去し、さらに血小板を合む白血球層(90%)を除去した赤血球層にMAP液を添加して42日間の保存を可能としたのがMAP血であり、現在、赤血球輸血の主流として用いられている。
PBSC [英]peripheral blood stem cell 末梢血幹細胞
PBSCT [英]peripheral blood stem cell transplantation 末梢血幹細胞移植
PC [英]platelet concentrate 濃厚血小板
PC-HLA [英]platelet concentrate HLA 濃厚血小板HLA
WB [英]stored whole blood-CPD 保存血液CPD
WB-F [英]fresh whole blood-CPD CPD加新鮮血液
WRC [英]washed red cell 洗浄赤血球